お客様の思いを、いかに社内に
取り込み、現場に伝えていくか。
代表取締役社長 今村光範
グループ会社各社とつながり、
効率よく、役に立っていきたい。
一番に考えていることは、オートクラフトという会社はグループ内の仕事をさせていただいてるということですね。普通の企業であれば一般のお客さまに直接、営業しますが、弊社の場合はトヨペットさん、ネッツさん、レンタリースさんという自動車事業会社のグループ内での仕事がメイン。ですので、いかに原価を抑えながら、効率よく仕事をしていくかということが求められます。そして、常時、お客様と接するトヨペットさんらが自信を持って、安心安全で高品質な車をお客様にお渡しできるよう、板金塗装や新車整備などの技術向上に私共は日々精進しています。お客様の顔が見えずとも、いや、見えないからこそ、社員には高いレベルとモチベーションで仕事してもらいたいのです。やはり、全ての答えは現場にあると思います。そして、現場には2つの現場がある。ひとつはお客様のいる場所、つまり店頭ですね。もうひとつはいわゆる現場、そう、ここです。お客様の思いをいかに社内に取り込み、どう伝えていくかということが大切だと考えています。
評価する人、される人が
しっかり目標を共有すること。
うちの会社は作業による工賃でしか儲けがない。タイヤを売ったり、用品を売ったりするような会社じゃないので工賃のみ。人のスキルの向上によって作業が正確になったり、効率が良くなったり、ミスが出たり防げたり。このことが人材育成につながってくると思うので評価が大切になってきます。例えば「できている、普通、できてない」という3段階の評価があったとしたら、結果だけを伝えるだけなら「ハイ、できている」でいいと思うんですけど、ポイントはまず目標を持ってもらい、出来てないところはここまでもっていこう、できてるところも、こうしたら、さらに良くなるということを、評価する人とされる人がきちんと向き合い年間目標を決めて、途中3カ月目の段階で進捗を見ながら細かく話をしていきます。これは店長時代からずっとやってきてることです。なぜここまで細かくやるかというと、人の成長につながると会社にとってもメリットですし、個人にとっても働きがいや目標ができたり、大げさなことかも知れませんが、人生観にもつながってくると思うんですよね。
働きがいを持って、
健康で長く働いてもらいたい。
オートクラフトはみんなに長く働いてもらえる会社でありたいと思っています。通常、正社員の方の定年は60歳ですが、弊社では再雇用という形で70歳まで働いていただけますし、延長で75歳までという仕組みをすでに作ってあります。今、世の中では定年の延長で65歳までとか言われてるんですけど、オートクラフトでは実際に60歳を過ぎた方たちがたくさんいらっしゃって、本当に元気で生き生きと仕事していただいています。
また、有給休暇についても休みの状況を毎月更新して確認していて、休む人休まない人が偏らないよう気を付けています。「誕生日は必ず休む」というルールや、入社されたばかりのパートさんもすぐに有給休暇が取れるという仕組みに変えたり。雇用形態に関係なく、ほぼ同じ比率で休みをとってもらえるようにしています。取得率も高く、取ってない人と取ってる人の差があまりないんです。「働きがいを持ち、健康で長く働いてもらいたい」という思いから仕組みを変えていっています。
一番大事なことは、
真面目で素直に取り組めるか。
もし、弊社に入ってくださるなら、素直で真面目に取り組んでいただける方。前職と環境が違ったり、得意不得意があったり、いろいろあると思いますが、あまり私はそのあたりは重視していなくて。一番大事なことは真面目に取り組めるか。真面目で素直であれば、人は何歳でも成長すると思います。私もできるだけ現場目線で向き合い、そんな社員の方々と一緒に頑張っていければと思います。私は1981年に京都トヨペットにエンジニア、整備士として入社しました。それから37年、勤務するお店は変わってもずっとトヨペット。ですので、オートクラフトに移ってからはまだ丸3年なんです。トヨペットでのエンジニア歴は長くなくて、サービスのフロント、サービスマネージャーなどを長年やらせていただいて。その後、店長を11年務めて、後半の約6年間は新人店長を育成するという役割でした。オートクラフトでの3年間は前社長に倣いながら、出来る限り現場に居て、みんなと一緒に働いてきました。社長室は2階にありますが、これからも1階に机を置いて、なるべく現場で何が起こっているのか、肌で感じてやっていきたいと思っています。
人と環境に優しい
水性系塗料を使えるブースを新設。
車の塗装に使われる従来の溶剤系塗料は使用時にVOC(揮発性有機化合物)を排出することから、大気汚染や健康被害を引き起こす可能性があるため、問題視されてきました。そこで弊社では働く社員と環境への負荷を考えて、人と環境に優しい水性系塗料を使うことに決め、第一、第二工場ともに半年間ほどかけて水性塗料対応の塗装ブースを新設。2020年10月には両工場とも稼働が始まりました。すでに欧米では導入が義務化されていますが、日本国内ではコストがかかることから、生産ライン以外の工場ではまだまだ普及が遅れているようです。実際、京都でもこの設備は数えるほどの工場のみと聞いています。SDGs※の面からすると、環境対策として「12:つくる責任つかう責任」や「8:働きがいも経済成長も」「3:すべての人に健康と福祉を」に少しでも寄与できればと考えています。